もしも明日もあったなら。

「よし、祭りも堪能したし、花火すっか!」

「え、花火するの!?」

「何言ってるの実陽、祭りと言ったら花火でしょ」

「でも先生に怒られるよ?」

「実陽は真面目だなー」

「そこが実陽のいいところだね」

「おれもそう思う」

これは遠まわしに褒められた!?
そう理解した私は一瞬で火照った。

「おーい花咲大丈夫?」

「ふわいっ!?」

気付くと隼人とゆかりは先に前へ行っていた。
そして橋本君が顔を覗き込んでいた。

近い近い近い近いって!
うわああああ

「え、え、えーっと、何でゆかりたちはあんな前にいる…んですか?」

「なんか置いてかれた。」

「え!?」

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