もしも明日もあったなら。
日常.6
夏休みも中旬に入り、私はほぼ毎日満喫していた。
もちろんゆかりとは毎日のように遊んだ。
海行ったり、プール行ったり、お泊り会したり、公園で遊んだり、買い物したり、映画見たり…とまだまだ数え切れないほど遊んだ。
もちろん仮にも受験生なので一応勉強もした。
「あー、もう半分かー…」
私は部屋の中で一人つぶやいた。
今日もゆかりと遊びたかったけど、ゆかりの塾が入ってしまっていてダメだった。
何しようか悩んでいる時、
ピロンッ♪
いつもの軽快な着信音。
表示を見てみると、『隼人』。
内容は、『今からいつもの公園に来い』とのこと。
しかも命令形かよ…
しょうがないと思い、部屋着から着替えて指定された公園に向かった。
隼人は既にいて、なにか悩んでいるようだった。
「隼人ーなんだよー」
「おせーよ」
「…わかった、帰る」
「うわ、ごめん!何かお前までゆかりに似てきたなぁ」
「ゆかりに似れるほど嬉しいもんはないよ」
「だよなー」
「で、結局なんなん」
「あのさ、俺この前白石と別れたばっかじゃん?なのにいま新しい好きな人いたらやばい?」
「やばくはないけど…誰よ、その相手。」
「え…」
「そこまで言って秘密とかだったら殴るから」
「おい」
「で、誰よ」
「…言うなよ」
「私がこういうの知ってるでしょ」
「おう」
「さぁ早く」
「目が輝いてるぞー」
なんで私なんだろう。ゆかりでいいじゃん。まさか…
いや、考えすぎかな…
「はよ」
「…ゆかりだよ」
…アハハ
「やっぱなー!」
「やっぱ!?お前分かってたのか!?」
「見てればわかるよー、なめんな」
やっぱりこの前の考えはあってたんだな。
でもゆかりは橋本君が好きだし…
どんまい隼人。
「ってことだ。絶対言うなよ!」
「はいはい、頑張れー応援してやろう」
「上から目線」
これから楽しみだわー。