もしも明日もあったなら。
そして夏休みも終盤。
私はもう日々を持て余していた。
ゆかりは家族と旅行に行ってしまっていて、メールしかできなかった。
『ゆかり、どうしよう』
『どうしたの』
『好きな人に恋愛相談されるほど辛いものってないよね』
『え!?…まさか実陽』
『そのまさかです。されてしまいました』
『うわぁ…大丈夫?傍にいれなくてごめんね』
『ゆかりのその言葉だけでありがたいよ…!もうゆかり大好き!!』
『あはは、ありがとう!あたしもだよ』
でも、きっと弥生はゆかりの事が好きで。
ゆかりは誰が好きかはわからないけど、多分弥生で。
隼人はゆかりが好きで。
そんな三人の友達の中に私は入れない。
どう考えても蚊帳の外。
ゆかりとはずっと仲良くいたい。
でも弥生の事が私も好きで、
隼人とゆかりにはずっと仲良しでいてほしくて、
私もその仲に入っていたい。
そんな我儘な私だからあの関係に入っていけないんだと思う。
でも、隼人が白石さんと別れたのは良かったと思う。
後、憲由も。
どうしてもダメなのかな。
ずっとみんなで仲良くするっていうのは。
駿は辛くないのかな?
仮にも元カノが新しい好きな人と仲良くしていたら。
駿はまだゆかりが好きなんだよね、きっと。
でも、そんなのまだわからない!
そう思い立った私は、ゆかりに
『私用事が出来たから行ってくるね!』
とだけメッセージを送り、新規メールの画面を開いた。
宛先は『駿』。
『こんな時間にごめんね。今からちょっといいですか』、と送り、
ゆかりから来ていたメールを確認して、
駿からの返信を待った。