もしも明日もあったなら。

休憩時間。
私はゆかりと話していた。

「ゆかりー、さっきの数学の小テスト何点だったー?」

「満点」

即答でしかもドヤ顔された。
流石としか言えない。

「実陽はー?」

「聞いちゃうの?」

「聞いちゃうよ!」

「…18点」

「………ごめん」

「うわぁあ、そんなしんみりしないでせめて笑って…!!!」

「いや、いつものことだけどさ…でも、50点満点だからいいのか?」

「良くないよ」

「だね」

満点とか取ってみたいわ。切実に。
落ち込んでいると上から声がふってきた。

「なんだよ、お前18点だったの」

…隼人だった。
最悪だー聞かれたー。

…あれ?でもこいつと私似たような成績だったはず…

「隼人は何点だったの?」

ゆかりが聞いた。

「俺はな…30点!!」

「まじか!」

驚きだ。何か上がってる。すごい。

でもゆかりは、

「ふーん、へー、良かったねー」

と明らかに見下していた。
それに気付かない隼人も中々面白い。

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