もしも明日もあったなら。
ー放課後…
私達…私とゆかりと隼人と弥生と駿は教室に残っていた。
特に何もない日は先生がすぐ教室の戸締まりをしてしまうけど、先生からの信頼が厚い駿が少し交渉しただけで教室を使わせてもらえることになった。
「で、いつ?」
ゆかりが放った。
私達は今勉強会について話している。
「俺はいつでも大丈夫」
「僕も。あ、でも次の土曜はちょっとダメだった」
「おれは…おれも大丈夫ー」
「あたしも平気。…実陽は?」
「……」
「実陽?」
「ッ!あ…ごめん…何だっけ…」
途中から会話を全然聞いてなかった。
昼休みに考え付いたことにずっと囚われていた。
それを考えれば考えるほど、二人の顔が見れなくて…。
「実陽が会話聞いてなんて珍しいね、具合でも悪いの?」
「ごめん、なんでもないよ」
変に心配させたみたいだったらしい。
申し訳ない…
「ならいいんだけど…勉強会やるから、実陽の暇な日いつ?」
「日曜…なら空いてるかも」
「じゃ、日曜でいいよね!」
ゆかりが明るくそう言った。
「うん、いいんじゃね?」
隼人が心底だるそうに言った。
「りょーかい」
駿がやる気満々で言った。
「さんせー」
弥生が少し嬉しそうに言った。
私は、
「うん」
私が少し暗いトーンで言った。
絞り出した一つの言葉だった。