もしも明日もあったなら。

「僕もやめた方がいいと思うよ」

横から聞きなれた声がした。

「あ、駿」

横から喋りかけたのは『佐藤駿』。学級委員で、あだ名がたくさんある。
ちなみに今定着してるのは「ぺこちゃん」。

「どういうことだよ、ぺこ!」

隼人がキレ気味に駿にかかった。

「僕、前同じクラスだったけど、いかにも裏表系の女子って感じだったしね」

冷静に答えた。

「なんだよ、みんなして…羨ましいのか!?」

…ダメだ、聞く耳もたない。
此処まで隼人をこんなにしたのは一体どんな女の子なんだろう。

「なぁ、弥生はどう思う?」

「えー…おれ、どうでもいい…。でも、みんながやめとけっていうならやめたほうがいいんじゃね?」

「弥生までそんなこと言うのかよ!」

驚いた。
橋本君は寝てて聞いてないと思ってたけど聞いてたんだ。

「結局隼人はどうするの?」

「オッケーするに決まってんじゃねえか!」

「馬鹿隼人!あたし達がこんなに止めろって言ってんのに!!!!」

「うっせーな!お前に関係ないだろ?」


なんでこんな喧嘩しちゃうんだろ。
わたしはこっそり駿と目を合わせたあと、橋本君をこっそり見た。

橋本君はどこか悩んでいるようだった。
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