もしも明日もあったなら。

その日の夕方。
帰ってきてから私は本屋にいた。

今日は好きな本の新刊が出る日だった。

「あった…」

本を手に取り、会計を済ませた私は本屋を出て、帰ろうと身を翻した。

すると後ろから、

「あー、花咲だ」

聞きなれてはいないけど、聞き覚えのある声が聞こえた。

後ろを振り向くと、


「憲由。…と誰?」

憲由と知らない男子が立っていた。

< 70 / 163 >

この作品をシェア

pagetop