もしも明日もあったなら。

「やっほー。」

「あ、うん…やほ。だから隣誰?」

私が怪訝そうに顔をしかめて聞くと、

「そんな怖い顔せんといてー」

ヘラヘラ笑いながら言う男子。
しかも関西弁。

「『雨宮 恭介』って言います。よろしゅう~」

…いや、知らんし。

「花咲が知らなくても無理はない。去年転校してきたやつだからな。」

そうなんだ。

「へー、自分花咲さん言うんや!」

「うん。花咲実陽だよ。よろしくね」

「何組?」

「6組」

「ほな、橋本と一緒やね!」

「うん、そうだよ」

そんな会話をしていると憲由が、

「おい、恭介。遅れるぞ」

そう言って歩いていってしまった。

「うわ、憲由はせっかちさんやな~…」

めんどくさそうに雨宮君は言った。

「あー、実陽ちゃん!あとでメール送るわ!」

そう言って雨宮君は走って憲由を追いかけた。
…ん?どうやってメアド手に入れるんだ?
< 71 / 163 >

この作品をシェア

pagetop