もしも明日もあったなら。

ピロンッ♪

軽快な音。
私は素早く携帯を手にとり、期待しながらメールの受信箱を見た。



…送ってきたのは、『雨宮君』だった。

『そかー!あってんなら良かったわ!!また明日学校であおーな』

とだけ書いてあり、顔文字の量が半端なかった。
雨宮君とメールするのは大変だ。
顔文字が見辛いから…

と、まぁそれは心にしまっておき、

『うん、またね』

とこれまた質素に返した。
一個だけ顔文字つけて。

もー、あのドキドキと期待返してほしいー!
ここだけの話、『雨宮君』と表示された時、すごくガッカリしてしまった。
ごめんね、雨宮君。私はこっそり心の中で謝った。


しばらくして、もう返信来ないのかなぁと思ってると、

ピロンッ♪

といつもの音。
今度こそ、と願い表示を見ると、『弥生』と出ていた。

私は小さく

「やった…!」

と声を上げて喜んでいた。


そのあとも何回か会話を繰り返したけど…
どうやら、内容を簡単にまとめると、
『おれ文化祭実行委員やりたいけど一人じゃ無理だし、相手見つけなきゃ』とことで私にメールしたそうだ。

最初は隼人にしようと思ってたけど、サボりそうだから却下、
駿はすでに学級委員だから却下、
ゆかりは実陽にやらせなさいな、と言ってきたので却下。

…で、私になったそうだ。
ゆかり…!ありがとう!!流石女神様。

そんな素敵な願いを無視するわけなく、即答で「はい」と答えた。

テスト<<<<文化祭になった瞬間だった。
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