もしも明日もあったなら。
私と弥生はしばらくの間唖然としていた。
喧嘩をしていたゆかり達はどうやら私達にいま気付いたようで、
「あ…実陽…」
と呟いてからバツの悪そうな顔をした。
隼人も同様で、顔をしかめてやってしまった…、みたいな顔をした。
「やっちゃった…」
あ、ホントに言った。
「み、実陽、なんかごめんね」
「い、いや、そんなに気を使われると返って気まずいんだけど」
「じゃああたし達いても平気?」
「全然良いよ、ね。弥生」
「うん」
「わりぃな、弥生」
「隼人うざい」
「なんでだよ」
いつもの感じで私はついくすくす笑ってしまった。
「実陽楽しそうねー」
「ゆかり…私永遠に文化祭繰り返したいわ」
「えっ!?お金がいくらあっても足りないよ!!」
「そういうことじゃなくてね」
「ふふ、わかってるよ」
そういってゆかりは微笑んだ。
私がずっと繰り返したいと言ったのは、ゆかりと、隼人と、駿と、そして…弥生と。
こうやって楽しく準備して、みんなでわいわいやっていたいから。
前へ、日々が進んでほしくなかった。