もしも明日もあったなら。

ざわざわ、ってするこの空気。
手あげなきゃ良かったよ……

ゆかりや隼人まで目を見開いてる。
何故なら私は滅多に意見を言わなく、隅でニコニコしてるだけの存在だったから。

「よし、じゃあ花咲」

でも、しょうがない。
誰かがやらなきゃいけないんだから。

「あ、あの、前半お化け屋敷で後半カフェみたいなのはどうかな…?」

もはや頭で考えながら言ってないから、自分でも何喋ってるのかわからなかった。

「どういうこと?」

「あっ、え、えーっと、つまり、お化け屋敷をクリアして、最後まで辿り着けたら『お化けカフェ』に着く、みたいな…」

「なるほど…カフェに行くにはお化け屋敷を攻略する必要がある、と」

「う、うん…!」

それに、と付け加えて

「教室わりと大きいからいけると思うんだ」

「…うん。それでいいんじゃないか?他に意見も出ないみたいだし。」

ほっとして胸を撫で下ろした。

「実陽のバカさで良く思い付いたな」

「うるさい隼人殴る」

「実陽偉いね!!」

「ゆかりありがとう…!」

「おい、態度の差が激しいぞ」

「なんのことかな?」

昨日帰ってからしっかり考えて良かった…。

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