気ままな仔猫と不器用狼。
 



そして、6組も終わりに近づこうとしていたとき。





「おい、見てみろ」





頭上から声が降ってきた。


……と同時に、一也持ち前の握力で顔をくるっと横へ向けられる。





「何だよ一也! 俺は今……」

「ほら、あっち」





俺の言葉を途中で遮って、向こうの方を指さした。



 
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