助けてくれたひとは………

「お前らうるさいぞ…」

不機嫌な声が後ろから聞こえた

京也が眉間にシワを寄せ3人を睨み付けるようにしゃべった

京也を見たら少しだけ安心した…
と思ったら、


「わっ」
急に京也が私の腕を引っ張り自分の方に引き寄せた


私が男の人に震えていることにすぐ気づき
抱き締めてくれたのだ


「「「えっ」」」

3人の声がきれいに揃い
とても驚いた顔をしていた

「京也恥ずかしい…けど、ありがと」

私は、見られている恥ずかしさもあったけど……それ以上に
京也に抱き締められたら震えが止まって、さっきまでの…なんともいえない不安感がなくなってた

すぅっと安心感が生まれ……京也にありがとって言ったら京也が「気にするな」と笑って言ってくれた

「京也が…笑ってる…てか、女を抱き締めてる」

私たちのやり取りを見ていた
中条さんが目を見開きながら話した

他の二人も同じように珍しいものでも見るような顔をしてた


しばらく無言の状態になって気まづくなったから私が

「京也の友達?」
って聞いたら

「幼馴染みだ」

「そうなんだ」


「いやっ!俺たちのことよりも実李ちゃんのことを紹介しろよ京也!
なんだお前のデレデレの顔は、俺達でも初めて見るぞ」


京也にそう言ったのは、中条さん


「実李は、俺の女だ」
さらっと答えた京也に次は、薙沢さんが口を開いた

「女嫌いが珍しい」


…………ん

「京也って女嫌いだったの」

って私が聞いたら京也は


「実李以外の女はな…」
< 55 / 72 >

この作品をシェア

pagetop