助けてくれたひとは………

……ん?
よくわからないよ
だから、秋良さんに聞いてみた

「京也の別名が“氷帝の王”なの?」


私がそういうと笑いながら秋良さんが答えてくれた
「そうだよー
この通り名にはねちゃんと意味もあるんだよ」


「そうなんだ」
……意味かぁ

気になったけどあんまり知らない方がいいのかな

……だってさっきから京也が不機嫌そうな顔をしてるもの


そして私がこの話を終わらせようとすると、秋良さんが
「あれっ
気にならない?通り名の意味」

って聞いてきたこら

「少し気になるけど京也が嫌な顔してるから……」

京也をチラッと見ながら答えると

秋良さんはとても可笑しそうにこう言った

「ははっ
そんなこと気にしなくても大丈夫だよー
京也はね、不安なんだよ~
実李ちゃんに自分のことを知られるのが」


…んー
私嫌わないのに、京也のこと

そう思っていたら
秋良さんは私の考えていたことがわかったみたいで


「まだ京也は実李ちゃんに隠してることあるから……ねぇ京也?」


「チッ…いらんことを言いやがって」

眉間にシワを寄せながら
そう言った京也に

「できたら
話してほしいな……京也のことを知りたいもの」
って私は言った


…………………

しばらくの間京也は、考えるそぶりをして
ゆっくりと話始めた






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