心の裏側と素肌の境界線を越える為に
練習は続いた。
たった一曲の為だけど、美佳を筆頭にバンドメンバーの好意により、練習時間はたっぷり用意してくれた。
初めて合わせてから、1週間が経った頃、俺の歌に変化が表れた。
音と歌声が一体化を持ち…さらに、それらが混ざり合い、一つの塊…つまり、曲になったのだ。
「フウ〜」
熱気を帯びたスタジオ内で、俺は額から流れる汗を拭った。
演奏は、もう完璧に近い。
あとは、本番で緊張しないことぐらいだ。
「お疲れ様」
ジョリーの練習が終わった俺が、スタジオから出ようとしたら、
ドラムセットの中から美佳が声をかけてきた。
「太一!」
「うん?」
俺は、ドラムセットの中を見た。
何か言いたげに、少し口を開けているのに、美佳は言葉に出せなかった。
たった一曲の為だけど、美佳を筆頭にバンドメンバーの好意により、練習時間はたっぷり用意してくれた。
初めて合わせてから、1週間が経った頃、俺の歌に変化が表れた。
音と歌声が一体化を持ち…さらに、それらが混ざり合い、一つの塊…つまり、曲になったのだ。
「フウ〜」
熱気を帯びたスタジオ内で、俺は額から流れる汗を拭った。
演奏は、もう完璧に近い。
あとは、本番で緊張しないことぐらいだ。
「お疲れ様」
ジョリーの練習が終わった俺が、スタジオから出ようとしたら、
ドラムセットの中から美佳が声をかけてきた。
「太一!」
「うん?」
俺は、ドラムセットの中を見た。
何か言いたげに、少し口を開けているのに、美佳は言葉に出せなかった。