心の裏側と素肌の境界線を越える為に
いつまでも、そんなことを引きずっては駄目だ。


そう何度も思い、

何度も離れ、

何度も掴まれた。


まるで、ゴムのような俺を、

突然離したのは、彼女である。

伸びきっていたゴムが、千切るのは簡単だった。

未練や憎しみではない。

今残っているのは…


そう…

ただ千切た心だ。


千切た心が、まだ修復されていない。
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