心の裏側と素肌の境界線を越える為に
最初、別れた時はダメージはなかった。


最後に、彼女…だった人に会ったのは、

その人が勤める店の近くだった。

風邪気味とメールが来たから、心配になって様子を見に行った。

自転車をとばして。


店から出てくるその人に、

大丈夫という前に、俺が声をかける前に、


その人は烈火の如く、怒った。

「どうして来たの!」



どうやら、その人の男が近くで、待っているようだった。


とぼとぼと自転車を押しての帰り道、

ごめんとメールを打っても、返事は来なかった。
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