一週間、魔法使いになります。



 これで立体的なテレビ電話ができるの?


 訝しげに水晶玉を見つめていると女王さまがウインクする。



「使い方は簡単、姉様に会ったら水晶玉を三回突くだけよ。よろしくね」


「はいっ、女王さま」



 それだけで会話ができるようになるのか、半信半疑だけど……ホウキで空を飛べちゃうような人達が出してきたアイテム。

 なにが出てきても『魔法だから』と納得せざるを得ないよね。



 魔法のアイテムを手にしたことで少しワクワクしながら、ジャージのズボンのポケットに優しく入れる。


 
 ミミさんとあたしは揃ってお辞儀をすると、ニコニコしながら手を振る女王さまを残して部屋を後にした。




 
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