一週間、魔法使いになります。
……え、なにこの人。なんで名前知ってるの?
しかも手荒な真似なんてされてない。
あたしに起こったことといえば、身体が固まったように動かなくなっただけ……もしかして、この人の仕業!?
呪文みたいなの呟いてたけど、なに?
さっきふと目に映した魔法少女のアニメが、頭の中でフラッシュバックする。
――――魔法?
いや、でもありえないって。でもあの説明のしようがない現象は超能力や魔法とかいう類としか考えられない。
困惑して、一人思考の中へと身を投じていると少女が首を傾げる。
「どうしました? 柚葉さま。
あ、私はミミと申します。よろしくお願いしますね」
思い出したように自己紹介をして、にっこり柔らかな笑顔を向けてくるミミという人。
「ど、どうしましたって……意味分かんないことばっかだよ!
あなたはなんなんですか? 勝手にあたしの家に、しかも窓割って入ってきて!」