婚約者は突然に~政略結婚までにしたい5つのこと~
中谷先輩と運命的な再会を果たしたのは、大学の登校初日のことだった。
大学の敷地内は騒がしいサークルの勧誘合戦で賑わい、私は圧倒されていた。
足早に校舎へ向かおうとすると、腕を掴まれ足止めされる。
「君、一年生?可愛いね。テニスサークルに入らない?」数人の男の人に取り囲まれ声を掛けられる。
彼らは怖がらせるつもりなんてなかったのだろうけど、勉強ばっかりしていて男性の免疫が全くない私はどう答えたらよいのかわからず、赤くなって俯いていしまった。
「おいおい、怯えちゃってるじゃないか」
不意に男の人が間に入って庇ってくれた。
見覚えのある爽やかな笑顔。私が一目で恋に落ちてしまった相手がそこにいた。
「中谷先輩…」
名前を呼ばれて、先輩は私の顔をジッと見つめる。
「あれ、君、美田高校のテニス部じゃなかった?」
緊張のあまり、声が出なくて私はブンブンと首を縦にふる。
「やっぱり。たしか…こもりさんだっけ?」
「小森です!小森遥です!」
中谷先輩が私の名前を覚えていたくれた。嬉しくて思わず、選挙ばりに名前を連呼してしまった。
私は赤くなり両手で頬を覆う。
「大学でもテニスサークルに入っているんだ。小森さんもよかったらテニスやってみない?」
中谷先輩も恥ずかしそうに二コリと笑う。ヒューと周囲の男子学生が冷やかした。
私は再び大きく首を縦に振った。
これが、私と中谷先輩の運命の再会。
大学の敷地内は騒がしいサークルの勧誘合戦で賑わい、私は圧倒されていた。
足早に校舎へ向かおうとすると、腕を掴まれ足止めされる。
「君、一年生?可愛いね。テニスサークルに入らない?」数人の男の人に取り囲まれ声を掛けられる。
彼らは怖がらせるつもりなんてなかったのだろうけど、勉強ばっかりしていて男性の免疫が全くない私はどう答えたらよいのかわからず、赤くなって俯いていしまった。
「おいおい、怯えちゃってるじゃないか」
不意に男の人が間に入って庇ってくれた。
見覚えのある爽やかな笑顔。私が一目で恋に落ちてしまった相手がそこにいた。
「中谷先輩…」
名前を呼ばれて、先輩は私の顔をジッと見つめる。
「あれ、君、美田高校のテニス部じゃなかった?」
緊張のあまり、声が出なくて私はブンブンと首を縦にふる。
「やっぱり。たしか…こもりさんだっけ?」
「小森です!小森遥です!」
中谷先輩が私の名前を覚えていたくれた。嬉しくて思わず、選挙ばりに名前を連呼してしまった。
私は赤くなり両手で頬を覆う。
「大学でもテニスサークルに入っているんだ。小森さんもよかったらテニスやってみない?」
中谷先輩も恥ずかしそうに二コリと笑う。ヒューと周囲の男子学生が冷やかした。
私は再び大きく首を縦に振った。
これが、私と中谷先輩の運命の再会。