婚約者は突然に~政略結婚までにしたい5つのこと~
学食で一人求人誌を片手にカレーを食べている。
「お、純潔女」…この呼び方は
眉間に皺を寄せて振り向くと、田中がラーメンの器を持って立っていた。
「隣いい?」こちらの返事を聞かずにドカッと隣に腰を下ろす。
「一人?珍しいわね」
「駆と匠はデートだってよ」
「あっそ、一人あぶれて残念ね」と相槌を打ちながら再び求人誌に目を落す。
「遥こそ、グラマーな友達はどうしたんだよ」
「瑞希も彼氏とデートだって」私はカレーを一口食べる。
「そっか、じゃあ俺とデートするか」田中は無表情のまま言う。きっと彼なりの冗談なのだろう。
「お断りしますー」私はサラリと流した。
「バイトでも探してんのか?」田中はラーメンを食べながら、求人誌に視線を向ける。
「うん、夏は色々物入りだから」
「匠から小遣いでも貰ったら?どうせ結婚するんだし」
他の女とデートしている婚約者から小遣い貰うのもどうかと思う。
「結婚したらそうなるかもしれないけど、自分でどうにか出来るうちは小遣いくらい自分で稼ぐわよ」
「立派な心掛けだな、遥」何故か田中は上から目線だ。
「そりゃ、どうも」私は肩を竦めていう。
「そういや、学校の近くのカフェでバイト募集してたぞ」
思わぬところで耳よりな情報を得る事ができた。田中も邪険にするもんじゃない。
「お、純潔女」…この呼び方は
眉間に皺を寄せて振り向くと、田中がラーメンの器を持って立っていた。
「隣いい?」こちらの返事を聞かずにドカッと隣に腰を下ろす。
「一人?珍しいわね」
「駆と匠はデートだってよ」
「あっそ、一人あぶれて残念ね」と相槌を打ちながら再び求人誌に目を落す。
「遥こそ、グラマーな友達はどうしたんだよ」
「瑞希も彼氏とデートだって」私はカレーを一口食べる。
「そっか、じゃあ俺とデートするか」田中は無表情のまま言う。きっと彼なりの冗談なのだろう。
「お断りしますー」私はサラリと流した。
「バイトでも探してんのか?」田中はラーメンを食べながら、求人誌に視線を向ける。
「うん、夏は色々物入りだから」
「匠から小遣いでも貰ったら?どうせ結婚するんだし」
他の女とデートしている婚約者から小遣い貰うのもどうかと思う。
「結婚したらそうなるかもしれないけど、自分でどうにか出来るうちは小遣いくらい自分で稼ぐわよ」
「立派な心掛けだな、遥」何故か田中は上から目線だ。
「そりゃ、どうも」私は肩を竦めていう。
「そういや、学校の近くのカフェでバイト募集してたぞ」
思わぬところで耳よりな情報を得る事ができた。田中も邪険にするもんじゃない。