暗黒マスク伝説『ワンピースとダースベーダーと私』
 そんな彼女の様子に気づく加奈。



「大丈夫ですか?

 顔色、よくないですよ?」 


(顔色が悪いのは、君のせいだよ・・・)




 受付台にグッと身を乗り出して、事務員の顔を覗き込む。

 

 更に間近に迫ってくる悪の帝王。

 いっそう大きく震え出す事務員。



(余計な事すんな、離れろよ)


(かわいそうに、事務員さん泣きそうじゃん・・・)

 


 すっかり色の悪くなった唇をどうにか動かして、口を開く。


「あ、いえ・・・。

 ひ、ひ、貧血気味なので。

 いつもの事ですから・・・」



 気の弱い彼女は、目の前にいる暗黒マスクが原因だとは言えずにいる。

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