真っ赤な彼女
ーピーピッ


ーバッシャーン


笛の命令にきちんと応え、見事なジャンプを繰り出すイルカくんたち。


「キャー!ゆうくん!みて!!すごい!!」


「そうだな!」


みこはイルカくんたちに夢中みたいです。


ほのぼのとした気持ちでみこを見ていると、


「イルカさんにタッチしてみたい人はいますかー?」


と、飼育員のお姉さん。


みこ、やりたいかな?


と思いながら、顔を向けると、


「はいっ!」


俺が言葉をかける前に、もう手を挙げていた。


「では、後ろの席の彼女さーん!前に降りてきて、タッチしてみてください!」


そして、当たってしまった。


「やった!!ゆうくん、行ってくるね!」


今日一の笑顔を見せ、前に行くみこ。


「キャー!ツルツル!かわいい!!」


とっても嬉しかったようです。


「よかったな、みこ。」


「うんっ!」

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