【企】恋する君に口づけを
恋する君に口づけを





高校生になってはじめての文化祭。
校内はたくさんの人で騒いでいる。




そんななか、あたしは自分の教室から出て廊下にある大きく開いた窓から、中庭を見下ろす。




あ、康太(こうた)がいた…。
中庭では、いまバスケ部が漫才みたいな出し物をしている。




そのなかに、幼なじみの康太を見つけた。




康太ともうひとりの男の子がマイクに向かってなにかを話して、康太が男の子の頭を叩くと観客の人は笑い出した。




あたしはポケットの中でくしゃくしゃになった紙を出す。




そして康太の姿を隠すように、窓の外に腕を伸ばして紙を開いた。




“告白大会”
その文字が1番上に大きく書かれた紙。




その文字を見ると思わずため息が出る。

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