☆☆☆ 暴れキャンディ ☆☆☆

 「……」

  茶碗子は唇を押さえた。

 「……」

  右胸を抱き締めた。

 「……」

  確かにキスをした。
  自分の右胸にキスをした。
  今再びしてみようと想った。
  確認したかった。
  キスをすれば何かを想い出す。
  いつの時代もキスは魔法だからだ。

 「……」
 
 茶碗子は唇を自分の右胸に近づけて行った。

 「……」
 
 自分の右胸に。
 キスをした。

 「ちゃ、ちゃ、茶碗子……」

 「!」
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