☆☆☆ 暴れキャンディ ☆☆☆

 「箸矢君」

 「なに?」

 箸矢は、乳首という言葉を聴いて勝手にすっかり距離が縮まっていた。
 だから、早くも千鳥足の様な声では無くなっていた。

 男とは単純な構造なのか勝手に解釈し易い性質なのか、乳首というたった一言で一気に妄想が爪先から脳天まで速達して、自分に気があるとまで思ってしまう。

 馬鹿である。
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