素顔のマリィ

次の日、大会出場メンバーが発表された。

宮古先輩の言うとおり、わたしも長距離1500の出場メンバーに入っていた。

気が乗らないのは山々だけど、逃げられそうにない。

名前を呼ばれ、前に出ると、林先輩から一人一人に練習メニュー表が渡された。

月曜から金曜までの、朝昼放課後の練習メニューが細かい字でびっしりと書き込まれている。

まめ過ぎる。

っていうか、これって一人一人違うんだろうか?

驚きで固まったまま、顔を上げると、林先輩と目が合った。

視線と視線がぶつかったまま。

逸らした方が負けだと、勝手に思ってしまうほど、その視線は攻撃的なものだった。

うぅ〜、負けたくない。

単純なわたしは、ただその一心で先輩を睨み返していた。

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