素顔のマリィ
卒業までの4年間。
身体を重ねたのは、ひいふうみいよ……、5人かな。
手当たり次第、って数ではないでしょ。
それなりに密な二人の時間を過ごしたつもり。
まぁ、いたってフィジカルな時間だけど。
その間、わたしの中の女性は順調に開拓されていった。
男を喜ばせるテクニックってやつも、人並み以上に上手くなったと思う。
でも所詮、セックスは動物としての本能が成せる技であって、心が伴わなくてもできる行為なのだ。
それは多分、男でも女でも。
そりゃぁ、愛のあるセックスに憧れる。
でもわたしには叶わない。
そういう風に一度割り切ってしまったら、なんだかとても楽になったのだ。
好きなことをして、笑って。
やりたいことをして、満足して。
肌を触れ合わせて、寂しさを埋めた。
それで心の平安が保たれるならそれでいい。
わたしは自分に寛大だった。