妖恋慕ノ綴リ






「…め…綾芽!!」


「ん…ふわぁぁ…」


「しっかりしなさい綾芽、さぁ起きて」



少し厳しいおばさんの声に起こされ

わたしは渋々布団から出る



するとそこには、着替えが用意されていた




「?

これ、なんの着替え?」


「あなたの着替えよ

今夜、少し出かけるからその時に着てちょうだい」


「出かける?どこへ?」



お出かけなんて、したことないのに



「…特別な用事があるのよ

わたしたち三人で行くの、いいね」



短く言うと、おばさんはすぐに立ち去ってしまった

なんだろう…なんとなく…冷たい



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