クレームの女王
心が折れた麗華がよろよろと
家に帰ってくる。


椅子に座り頭を抱える麗華。


旦那もいない。
貯金もない。


簡単に稼げると思っていたクレームも
通用しなくなった。


完全に追い詰められている。


部屋の中では
消えてしまったテレビの

真っ暗な画面をいつまでも
見つめている祐樹がいる。


麗華はしばらく祐樹を
見つめていた。


一生懸命育てた大事な子供。
家庭に笑顔と希望を運んでくれる


麗華にとっての天使のような
存在。
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