鈴姫伝説 SideStory 番外編
そして、城の中では、お姉ちゃんと千と女神の壮絶な戦いが繰り広げられた。
私とロイルは、周りの天使を相手にしていて、あんまりそっちの戦いは見てなかったけどね。
そして、千とお姉ちゃんは伝説の鈴の力で、女神を滅ぼした。
凄まじい爆発に、身体が吹き飛びそうになり、氷を使って床にしがみついていたけど、もう、だ、め・・・・・・!
身体が氷から離れて、フワリと浮いたとき。
「──あ」
「ゆきなっ!」
私の身体を捕まえてくれたのは、ロイルだった。
彼は剣を床に突き刺して、身体を飛ばないよう固定すると、私を覆いかぶさるようにして、抱え込んだ。
もしかして、私を助けてくれた・・・・・・。
そして、爆風と、光が止んだとき。
ロイルはなぜか、私の身体を抱きしめていたんだ。
「うわ、あ、なに?」
「・・・・・・・・・・・・」
彼は何も答えてはくれず、ただ私を抱きしめる。
そのとき、カクン・・・・・・と身体の力が抜けて、視界が揺らいだ。
けれど、ロイルが私を抱きしめているせいか、床に倒れることはなかった。
ああ、倒れないようにしてくれてたのね。