Summer of the Dead ~サマー・オブ・ザ・デッド~
「一回、嫌がる女とヤッてみたかったんだよ!」
「ふっ、はあはあ、あっはははははぁ!」
目を血走らせた男達は、狂気じみた笑みを浮かべ私達のスカートをたくし上げた。
「いやっ! やめてっ!」
澪の悲鳴が耳の中で反響する……。
……私もイヤだ。こんな男に……。
上に跨がる男がズボンを下ろす。
悔しくて、涙が頬を伝う。
男が荒々しく、私の下着に手をかけた。
だれ、か……、だれか……。
「……たすけ、て」
やっと絞り出した声は、掠れていて自分の耳にすら届かないか細いものだった。
だけど────。
その人はきっと、この声を感じ取ってくれたんだ。
普通ならありえないけど、この時の私は本当にそう思った。
だってその人は、常識を遙かに越える規格外の凄い人だから……。
ガシャーン! と、けたたましい音を立てて入り口のガラス扉が砕け散った。
男達が慌てて振り返る。
「うおっ!」
「だ、誰だお前は!」
涙で滲んでいたけど、現れた人が誰なのかは、すぐに分かった。
「……かし、わぎ、せんぱい」