Summer of the Dead ~サマー・オブ・ザ・デッド~


すると、


「お風呂に入りましょうか」


と、紫音先輩が思ってもみないことを言い出した。


「お風呂!?」


武志に寄りかかっていた澪がガバッと起き出す。


「入りたい! もう体中ベタベタだもん」


確かに、大量にかいた汗が乾いて少し肌寒い。できるなら温かいお湯に浸かりたい。
小百合も心なし嬉しそうだ。


「それからご飯ね。さっきキッチンを確認したら材料はあったからなにか作るわ」


その言葉には「お! 飯か!」と、純也がいの一番に反応する。


そう言えば、純也。お礼にうまいもん作れって言ってたっけ。


ふと、純也と視線が合う。


「ん? なんだ。やっぱり恐怖で頭が──」


「おかしくなってない!」


純也と話てると落ち込んでる暇もないけど、今はそれがありがたい。


私は私に出来ることをしようって、気持ちを切り替えられるから。


やることが決まると、なんだか元気も出てくる。



けど、その前に……。

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