Summer of the Dead ~サマー・オブ・ザ・デッド~
◇
バシャン!
純也が倒したゾンビが、人工の小川に沈んでいく。
純也の涙で我を取り戻した私の目にリアルが流れ込んできた。
動き出すのが遅かった私達の行く手を死人が遮っている。
すでに囲まれそうな状況だった。
でも、
「純也くん!」
「あおい!」
声と共に数体のゾンビが倒れ、一カ所隙間ができた。
柏木先輩と紫音先輩だ。
「行くぞ!」
「うん」
私達は涙もそのままに先輩達の元へと一気に走り抜けた。