優*雪

竜太郎 セツ

二人が帰ってから、竜太郎先生の所へ



「先生、どんな?」

「今年の紅葉は、やっぱり…無理だね」

「そう」

「ひまわりは見れるよ?」

「ほんま? ひまわりも好きや!嬉しい!」

「…怖くないのかい?」

「うん。さみしいとは、思うけど…」

「ここで、暮らさないかい?」

「おおきに!
うちな、南部先生のお手伝い頼まれてん
竜太郎先生、うちのこと内緒にしてくれへん?」

「…。いいですよ
そうか、南部君とこかぁ
無理をしないでね」

「はい」

〝南部 精一〟 会津藩お抱え医師である


京にいる間はセツとして
南部の元で手伝いをする


「どうして、あんないい子が病なのか…
助けてあげられないなんて…」



竜太郎はセツが帰った後涙を流す






< 111 / 255 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop