優*雪
「この方は、セツさんです
他にも 優太 雪之介 優菜 
土方さんは、優香? でしたか?」

「偽名ってことか」

「いえ。全ての人格が共存しています」

「演じているんだろ?」

「いえ。記憶も変わります
他にも人格が、いるかもしれません」

「意味わかんねぇ」

「神咲の忍は、三つの人格を持たされます
この方は仲間の為、生きる為、人格を増やしました
三つなら、人格の記憶が守られる
でも、持ちすぎたこの方は
箪笥で例えれば、それぞれの引き出しがあり、一番上から一番下の物が取れないように、記憶のやり取りが出来ないそうです
記憶のやり取りをするため、月一度人格を休ませる
その役を元忍から私が受け継ぎました」

ちらっとセツさんをみた

「死んだ人格を復活させてはいけない
人格を守る為、あまり知り合いを増やせない
精神を守る為、決められています
土方さん、優香さんは…?」

「死んだ」

「では、優香と呼ばないでください」

「…わかった」

「近藤さんも」

「うむ」

「雪之介は、火事で、一度死んだ
雪之介を復活させたことで
精神が病む恐れがあります
だから、それぞれの人格の名前は間違えないでください
記憶が混乱します」

「女だったなんて… 」

「ええ。生きることが精一杯みたいです」

「ここにいるってことは、なんかあったのか?」

「わかりません。倒れていたので」

「人格ってどうやって入れ替えるんだ?」

「会話に深入りしてはいけないと
教えられたので。何もわかりません」

「そうか…」

土方さんは、立ち上がる


「総司、お前が看病しろよ?
誰か蕎麦屋に、ここにいるって
手紙指しておけ」

そう言って、部屋をでた


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