優*雪

非番


二十日


今日は、沖田も非番


二人は、河原で団子を食べている


「体調は、どう?」

「ええよ! 総司さんのおかげや!!」

「そんな…」

「総司さんは?」

「かわらない
本当に労咳かもわからないくらいだよ!」

「薬、ちゃんと飲んでね?」

「にがいけど、飲んでる」

舌をべーと出す沖田


「団子みたいに、甘かったらええのにね」

「そうだよね!」




しばらく会話し、人格休めをする



「総司さん…お願いがあんねん」


「なに?」


「音……聞きたい…ダメ?」


「なんだーいいよ!」


おいで という感じに手を広げる


右耳を胸につけるように、沖田に抱きつく

沖田も優しく抱きしめる






「厳しい人やった
一度も褒められなかった よく叩かれた
ひどいことも言われた
せやけど……好きやった
時々…こんなに抱きしめてくれて
心臓の音や肺の音聴いてたら
安心できたんや」


しばらく音を聞くと



「総司さんの中に母がおるみたい」



「私は、幸せですね!
本当なら、あなたに触れることもないのに
こうしてあなたを包むことが出来るのは
母君のおかげですね!
何で労咳になんて って思ってたんですが
……幸せです」


「総司さん……敬語禁止やで!!」


「あーー忘れてた!ごめーん!」



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