優*雪
「布団も土方さんのにおいやな」

「!!!におうな!馬鹿!」

「ぷぷっそないむきにならんかて」

「お前……におい袋どうした?」

「二つともしまってあるよ」

「二つとも?」

「一人で持ってても意味ないかなって」


それって俺とってことか?


「間抜け顔やん!」

「は?俺はいつもこれだっつってんだ!」

「はいはい。よし!起きようか!」

「大丈夫か?」

「ん?まあ」


顔色が悪いままだ


「もう少し寝てろ!」

「慶喜の過保護がうつったんちゃう?」



起き上がろうとする、雪の肩を両手で押す

「寝てろ!そばにいるから!」



口説いてるみてぇ    照れるかも



雪の手が俺の頬に触れる
その手をとり、手首に口づけをした


しまった!!!



雪をみれない




手を握ったままそっぽ向く


なにやってんだよ!!


恐る恐る、振り返る






スー スー スー




気持ちよさそうに寝てんじゃねぇーよ!!

ばか!!


久しぶりに二人で話したな

雪の頭を撫で、口許が緩む



寝ている雪にそっと




触れるだけの口づけをした




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