優*雪
総司の指示で
雪は綺麗な赤い着物を着せられた
化粧をして、まるで生きているような
美しさだ
棺桶にセツの使っていた、櫛と簪
これは芹沢さんとお梅かららしい
あの時貰ったやつだったのか
赤いにおい袋
俺があげた二つの袋の紐が
一つに結ばれていた
なんだか嬉しかった
芹沢さんの近くに墓を建てられた
五日後
総司にさそわれ、二人で墓にきた
墓には『ましろ』と書かれていた
総司は、ひまわりを墓に供えた
「約束のひまわりだよー!」
といいながら
「総司。なんで『ましろ』なんだ?」
「私が名前をつけて良いと言われたので
雪…面の髪白かったでしょ?
理由聞いたんです
何色にも染まりたくない
真っ白な心でいたいって言ってたから
雪らしいでしょう? 雪も白いし」
「そうか……雪らしいな
総司……お前が羨ましい
俺は、ずっと逃げていた
自分が傷つくことを恐れて、雪を傷つけた
…守られてばかりだったな」
「私は、土方さんが羨ましいです
雪は、いっつも土方さんばかり見てた
雪の心には、土方さんだけでした
もう……会えないんですね……」
「生まれかわっても……
俺は、こいつを好きになるよ」
「やだな。土方さんにはかなわない
土方さん、聞いてください
私、労咳なんです!
雪と私は共に病と戦う仲間です!
それだけです」
総司が……労咳
総司を抱きしめる
ジタバタして逃げようとする
「お前、セツを抱いただろ!」
「ええっ!!」
総司がぴたりと動きをとめる
「やっぱりな!!なにがそれだけだよ!」
「…セツは、私に気持ちがなかったから」
「それでもいやだ…」
「土方さんは、欲張りですね!」
「わりぃかよ!」
「いいけど。ははっ」
「総司…長生きしろよ!」
「はい!」
総司とこんなに話をするの久しぶりだな
総司が俺を抱きしめ返してくる
ガキの頃から、俺に甘えることがなかったのに
不安なんだろう……
「そろそろ、帰るか」
「そうですね」
「ましろ!また会おうな!」
「また会いましょう!」
二人で来た道を引き返す
「またね!」
ましろの声が聞こえた気がした
総司と墓の方に振り返る
「聞こえたか?」 「はい!」
総司と目を合わせ、再び墓の方を向く
「「 好きだぞ (好きです)!! 」」
総司と同じなんてなんかいやだ
「土方さん、ずるい」
「なにがだ?」
「声が大きい」
「知るか!!」
「ましろは、渡しません!」
「ましろは、誰のものでもねぇぞ!」
総司相手にガキみたいに張り合った
ましろ……
お前は新選組の大切な仲間だ……ずっとな
雪は綺麗な赤い着物を着せられた
化粧をして、まるで生きているような
美しさだ
棺桶にセツの使っていた、櫛と簪
これは芹沢さんとお梅かららしい
あの時貰ったやつだったのか
赤いにおい袋
俺があげた二つの袋の紐が
一つに結ばれていた
なんだか嬉しかった
芹沢さんの近くに墓を建てられた
五日後
総司にさそわれ、二人で墓にきた
墓には『ましろ』と書かれていた
総司は、ひまわりを墓に供えた
「約束のひまわりだよー!」
といいながら
「総司。なんで『ましろ』なんだ?」
「私が名前をつけて良いと言われたので
雪…面の髪白かったでしょ?
理由聞いたんです
何色にも染まりたくない
真っ白な心でいたいって言ってたから
雪らしいでしょう? 雪も白いし」
「そうか……雪らしいな
総司……お前が羨ましい
俺は、ずっと逃げていた
自分が傷つくことを恐れて、雪を傷つけた
…守られてばかりだったな」
「私は、土方さんが羨ましいです
雪は、いっつも土方さんばかり見てた
雪の心には、土方さんだけでした
もう……会えないんですね……」
「生まれかわっても……
俺は、こいつを好きになるよ」
「やだな。土方さんにはかなわない
土方さん、聞いてください
私、労咳なんです!
雪と私は共に病と戦う仲間です!
それだけです」
総司が……労咳
総司を抱きしめる
ジタバタして逃げようとする
「お前、セツを抱いただろ!」
「ええっ!!」
総司がぴたりと動きをとめる
「やっぱりな!!なにがそれだけだよ!」
「…セツは、私に気持ちがなかったから」
「それでもいやだ…」
「土方さんは、欲張りですね!」
「わりぃかよ!」
「いいけど。ははっ」
「総司…長生きしろよ!」
「はい!」
総司とこんなに話をするの久しぶりだな
総司が俺を抱きしめ返してくる
ガキの頃から、俺に甘えることがなかったのに
不安なんだろう……
「そろそろ、帰るか」
「そうですね」
「ましろ!また会おうな!」
「また会いましょう!」
二人で来た道を引き返す
「またね!」
ましろの声が聞こえた気がした
総司と墓の方に振り返る
「聞こえたか?」 「はい!」
総司と目を合わせ、再び墓の方を向く
「「 好きだぞ (好きです)!! 」」
総司と同じなんてなんかいやだ
「土方さん、ずるい」
「なにがだ?」
「声が大きい」
「知るか!!」
「ましろは、渡しません!」
「ましろは、誰のものでもねぇぞ!」
総司相手にガキみたいに張り合った
ましろ……
お前は新選組の大切な仲間だ……ずっとな