優*雪
幹部会議
将軍警護の働きから
徐々に町の巡察を任されるようになり
壬生浪士組は「人斬り集団」、「壬生狼」などと噂をされるようになっていた
そんなある日…
近藤派の幹部会議が開かれた
「新入隊士で、剣術の経験ない者をどうするかなぁ」
近藤が困った感じで切り出した
「それには、心配およびません」
普段、発言などしない斉藤 一が自信満々で答えた
「早朝より、優太と俺で稽古をつけております。まだ道場の中に入るほどではありませんが…」
(喋れない優太と…。無口な斉藤…
…大丈夫かよっ!?)
皆、同じ事を思ったが言わなかった
ちょっとした沈黙を破ったのは、司
「あっ!伝言忘れてた! すみません!
今日なんですが、優太は一日別の仕事で
帰って来られないとの事でした!」
優太はいつも会議に出ない
いないからと気にしないで、始められていたが、伝言を頼まれて忘れていた
が…皆が気になったのは
「前から気になってたんだが、お前らの会話は筆談か?」
土方が聞いた
「へっ?」
まぬけな返事の司に沖田がつけ足す
「優太喋れないのに、いつも具体的な伝言だから…」
「えーっと…。喋りますよ?」