優*雪
手紙
その頃、優太は…
団子屋にいた
青色の上に、下は藍色の袴
優太はいつも黒い服ばかり
その上、覆面すらせず
長い髪を高い位置で一つに
赤い紐で結っている
優太とわかる者はいない
「あいかわらずうめぇ」
団子食べながら、独り言
「おおきに!!」
団子屋の看板娘、おまさには聞こえていた
「げっ!おまさ!いたのかよ?!」
「へぇ 久しぶりやし、挨拶しよかと
ふふっ まことさんから預かったえ?
急な事で来られんよって、雪はんによろしく言づかってん」
「ありがとな!ごっそうさん!」
手紙を受け取り、勘定を済ませ店を出る
(急に呼び出しておいて
急に来れないって…嫌な予感)
人気のない狭い道へ入ると手紙を読む
手紙の内容に冷や汗がでる
優太は考えた
今から動けるのは…
壬生浪士組しかいない!!
今の格好… 顔… 頭…
んんっ!! 人命優先!!
優太は、手ぬぐいで口許を隠し
屯所へ走った