優*雪

体調管理

「出て来いよ!?」

司が低い声で、天井に向かって言う

皆が驚き天井を見る!

「聞いたぞ!神咲の忍!抜け身になる優太の後継者!いるんだろ?
俺、優太の顔見てるから、看病はする!」


静かな天井に語り続ける


「忍だか何だか知らねぇが
ここで優太触れんの、お前だけなんだ
跡継ぎのクセに優太の何みてきた?
優太は、掟なんかより、仲間を大事にしてんだろ!彩月だって助けた!
なのに…見捨てんのかよ?」

それでも静かな天井に言う


「優太、生まれつき、体が弱いんだろ?
倒れた時は医者にみせなければ、命落とすかもって、容保様言ってたぞ?
お前ら医学を学んでるんだろ?
看てくれよ?なあ!?」

司が弱々しくなる

すると、永倉をはじめに次々に

「俺からも頼む!」「お願いします」…
「お願いします!」「お願いします」…


シュッ。


黒髪の鬼面が降りてきた

本当にいた!!!!


黒鬼は、優太を仰向けにし、優太の覆面の上から呼吸を確認
目を少し開き確認
次に手首で脈を確認
首の辺りをさわり、脈や腫れなどを確認
そして、胸に耳を当てる


「疲れから、倒れたんでしょう
熱もありません
寝てたら、明日には元気です
布団に運びます」

ハアー!! 一斉に安堵のため息を漏らす

「あの…司さん、あなたは優を知ってる
意識があっても触って、問題ありません」

「えっ!?そうなのか?」

「考えたらわかるでしょう?
もう、報告にも行けなくなったから、俺が看病します!」


黒鬼は少し不機嫌に言い、優太を抱える


「あの…昨夜、俺が触ろうとしたから具合悪なったんちゃう?」

「…自己管理が全くできないんです
昨日、暇の潰し方がわからないから
朝からずっと行動しすぎたんです!
いつも倒れてから自覚するので
昼に動きすぎだって注意したんです!
それなのに!」



明らかにご立腹である



「ところで、部屋は?」



司がわたわたと案内する




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