優*雪
母からつけられた名は、雪之介
父からつけられた名は、優の宮

母が死んだ後、養子に行くときに
兄からつけられた名は、優菜

兄とは今の天子、孝明天皇だ

養子に引き取ったのは…松平 容敬
義兄は、会津藩主 松平 容保

容保につけられた名は、優太

神咲の忍は月組と影組に分かれている
月組では、優月
影組では、雪影

蕎麦屋は、睦の実家 セツ
睦は月組  睦月

情報収集の為に、島原で働いている優香


面倒なことに、たくさん名前がある
優月は抜け身だけど、それでも七つの人格をとっかえひっかえに、操る


誰にも話はしていない、抜け身になる理由


それは、恋をしてはいけない理由でもあった



容保は俺を政略の道具として、家茂に嫁がせたかった
でも、妹の和の宮と家茂が結ばれた

容保は、俺が前から言っていた

正しい志を持って、身分関係なく、真に力のある組を創りたい

それを叶える代わりに
今度は、一橋 徳川 慶喜に嫁ぐように言ってきた


浪士組を創る為、死ぬほど嫌だった女に…
松平 優菜に…俺はなった

けど、容保は浪士組を創ってくれなかった

慶喜の側室になり、抱かれた

ただただ…女だと思い知らされつらかった

ずっと泣き続けた。 困らせた。なのに……
慶喜は優しい
ちゃんと俺を愛してくれた
俺も愛そうと思うけど、女でいるのが苦しくてたまらない

慶喜と結ばれたのは、その一度きり

しばらくして、懐妊が発覚!

それはそれは慶喜が、うるさいくらいに喜んだ
俺も嬉しかった
慶喜を愛してなかったけど、産みたい!

本気で思った!母性本能だろう。

だけど、生まれつき体が弱いせいで流れたもう、子供は産めないと言われた

また泣き続けた

いっぱい慶喜を困らせた

毎日、死のうとし、食事も食べれない

結局、どんなに頑張っても男にもなれない
女としても必要とされない
どこにも居場所もない

死にたいのに
死なせてもくれない!




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