優*雪
浪士組と暮らしはじめて

生きることに、未練がましい自分に呆れる

幼なじみの新八と、昔みたいに話がしたいとか


深入りしちゃいけないのに、総司と友達になった


それに……

恋をした…

恋って苦しいもんだとは知らなかった

慶喜を苦しめていたのかと反省した


だけど、この気持ちはどうしたらいいのかわからない

土方さんが好きだ

優太でいれば、喋らないからいいかと思ったら、夜遅くに会ってしまうし

何かあればいつも土方さんいるし

男なら大丈夫! 隠し通せる! 自信満々!




なのに…

優香でいるときにお客様として、会ってしまった

心臓がうるさい!やっぱり病だとか思う
本当に病だけど、自覚ない

土方さんは、何度きても食事や会話をするだけ


正直、ホッとしてる


これ以上は、心臓に悪い


なのに…口づけをされた
しかも、遊ばれてる?

おどかすつもりで俺からも口づけ!

俺バカだ……

長州の奴を客にとるときは、酔わせて眠り薬で沈ませる

土方さんは酒を飲まないし、薬なんて正体ばらすことできない

土方さんから深い口づけをされた

焦りとか、心臓のすごい音とか、自分の口からもれる声とか、何一つとめられない

慶喜のときにはなかったこと

口づけだけでくらくらっとする

好きな人にされると、こんなに気持ちいいのか

土方さんは色々なとこに口づけをする


俺を抱くのは、島原の女だから?


ただ…あんまり優しく抱かれたから…

勘違いしそうになるよ…

土方さん…


苦しいよ…


精一杯の笑顔で土方さんを送り、その後は涙がとまらなかった



こんなに苦しいのは、やっぱり好きだからだな

でも、余命あと一年と少しかもしれない俺が、恋なんてしてはいけないはず



この気持ちは、捨てなければ……






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