優*雪
孤独 ①

沖田の非番 沖田目線

非番の前日

「明日、店に迎えに来て」

「いつ頃ですか?」

「店も休みだから、いつでもいいよ
戸を開けとくから、中入ってセツ呼んで」

「わかりました」




覚えてくれてた!!



非番の当日

言われた通りに店に入りながら
「セツさーん!」叫んでみた

丁度、戸の近くにいたため

「ひゃあーー!」 悲鳴をあげる

おどかすつもりはなかったのに…


「ごめん」

「沖田さんたらっ!!」

ぷんぷん怒る!

「ごめんなさい。悪気はなかったんですよ?」

「もう!今日は奢ってもらうで!!」

「はじめからご馳走するつもりですけど」

「いや!嘘やって!悪いわ!」

セツさんはころころと忙しい方です

優太の落ち着きを、少しでもわけれないものか…ふふふ

「何わろうてんの?」

今度は心配そうに私をみる

「行きましょう?団子が逃げます」

「えぇ!?はよいこー!!」


「転けますよ?」 と言ったすぐに
躓いて転けそうになるセツさんの体を
抱き止める!

「かんにん!!」

あわあわしながら私の前で、両手を合わせるセツさん。
拝まれているみたいです
片手をとると手をつなぎました

「転けないようにね?」

本当はつなぎたかっただけ
触っても嫌がらない
よかった

「子供ちゃうねんで?恥ずかしいわ!」

少しすねながらも
手をつないだままなとこもかわいいです


「名前で呼んでくださいよ!」

「総司……さん」

「なんですか?」

「総司さんも敬語やめてーや?」

「普段からこうなんですがねえー」

「ずるいわ!」

「うーん。がんばる!!」

「やったぁ!」

セツさん…つないだ手をそんなに振り回したら子供みたいです

なんとか団子屋についてから
二人でいっぱいお話して
おまささんには、からかわれて

でもすごく楽しかった!
セツさんもよく笑ってた!

セツさんを店に送り、ばったり会ったお店の方に挨拶をしてから、屯所に帰りました

だけど、優太が先に屯所にいて…

「早すぎ…走ったの?」ってきいたら

「舐めんな!」と優太の声に戻ってて

それでも会話をしてくれたから

優太の……セツさんの…特別になれた気がしました



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