優*雪

沖田目線

今日は、優太の非番



毎月二十日
これは母親の命日だと、新さんから教えてもらっていた



優太は、私を必要としてくれなかった


朝は、巡察で、帰ってから優太を探したけど、いなかった


新さんの家は、焼け野原になっていた


蕎麦屋も、団子屋も探した



夕方まであちこち…


屯所に戻ると…

優太は新入隊士と夕餉を作っていた


「探したんですよ?」



優太は顔も上げず、返答もない

だけど、まっすぐ優太を見て言った


「私は、待ってますから!!」




あなたが…  好きだから…

また、一緒に話をして
たくさん笑いましょう ね? 優太…

心の中で優太に呟いた

優太に届きますように…と強く願った


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