私がいて君がいて

「新しい恋だよ、楓羽」

そういって、励ましてくれる親友の凛杏。


凛杏 リア は中学からの親友で、昨日のことを話した時、泣きながら、私を抱きしめてくれた。


「うん。だけど、そういうのは当分いいや」


まだ、復活出来ていない自分がバカバカしい。


運悪く、朝陽と乃愛は同じクラスだから、二人の姿を嫌でも見ることになる。


「あーさーひー!おはよおー」


「乃愛おはよ」


教室の入り口で抱き合う二人から目が離せない。


諦めたとはいえ、朝陽のことが忘れられない私にとってその現実はあまりにも残酷だった。

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