ひみつ遊び
里帆side


あたし、内山里帆は、今日も屋上を見上げる

いつも屋上にいるあの子
確か、同じクラスだったかな...

学校の中でも、ちょっと路線をまちがえたようなギャル系のあたし

派手なグループのリーダーのあたしにとって、あの子なんか空気なわけで

名前がわかんない...

「ちょっとー、里帆!」

「...ん?」

「ん?じゃないでしょーっ!
全然話聞いてないんだからっ」

「あー、ごめん。聞いてる聞いてる」

「最近ずっと屋上見てるよねー」

「そーかなー?」

そんな会話をしながら屋上を振り返ると、あの子が空に一通の封筒をかざした。

あの色、もしかして...
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