泣き虫彼氏と強がり彼女。【下】
いつもなら寝巻きのままでなんて外に出ない朱音。

完璧じゃない着物姿で外になんて出ない希子。

そんなふたりが髪の毛はぐしゃぐしゃだし

服なんて気にも留めてなくて。

「蓮唯!!あんた黙って行こうとしてたでしょ!!」

そんな蓮唯に朱音は怒る。

「そうですよ!!わたくし達に何も言わずアメリカに行くなんてっ!!

高貴たる者決してやってはいけないことですのよ!?」

「いや…高貴じゃないし…」

希子の言葉に突っ込む蓮唯。

「とりあえず!!わたくしが言ってるのは、

親友に内緒で旅立つなんて最低ですっ!ってことですわ!!」

希子はそういい持っている髪飾りを蓮唯に刺した。

「今はこのくらいしかお渡しできるものがないですが…。

これはわたくしと共にいるとそう思ってください。

わたくし達は何があっても蓮唯さんの味方ですわっ!!」

「そうだぞ蓮唯!!あんたが何年向こうにいっちぇ……チッ」

(えぇぇ!?噛んだ!!噛んだよこの人!!

親友の旅たちシーンで大事なところで噛んだよ!?

噛んじゃったよ!?)

「あんたが向こうに何年行って…でも私たちはあんたの味方だから!!」

朱音はそういい枕を渡す。

「え…いらな…「親友の思い出の品ですが…?」

朱音の圧力のある言葉に負けた蓮唯。

「しょーがないっ。持ってってやるよ!!」

蓮唯はそういい枕を抱えて荷物を持った。

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