泣き虫彼氏と強がり彼女。【下】
優のおかげで緊張は少しほぐれた。

蓮唯は意を決して佳が開けてくれた

部屋へ一歩踏み出す。

そこにいたのは、

淡い淡桃の着物を着ている女性と

その隣にいる紺藍色の着物を着ている男性だった。

「父様、母様。この人が僕の大切な人です。」

優はそう言い蓮唯を見た。

「お、お初にお目にかかりますッッ!!

ゆ、優さんとお付き合いをさせていたっ…

いただいている古都凪 蓮唯とも、申しますッ!!」

蓮唯は慌てて頭を下げる。

「あなたが優の…。」

女性は柔らかな笑みを浮かべた。

「ふむ…。中々の女性を選んだものだな。」

男性はそう言った。

「立ち話もなんですから…。

どうぞお座りになってください。」

女性はそう言いお茶を用意し始めた。

「あ、ありがとうございます…。」

蓮唯は言葉に甘え、座る。

「優、着替えてきなさい。」

男性は優にそう言った。

「はい。父様。」

「少し話してて。なるべく早く帰ってくるから。」

優はそう言い部屋から出て行った。


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